僕は、バントなど、小細工に結構自信がありました。
高校1年の時は、9番だったのでほとんどバント練習です。
試合でも、あれ以外は失敗した覚えがありません。
3年の最後の夏の大会にやらかしました。
負けたら終わりの夏の大会。
初戦。
相手は甲子園に何度も出場したS商。
3番4番は県内でも有名なスラッガーです。
下馬評では圧倒的にS商有利でした。
試合展開は、1点を争うゲーム。
ひとつのミスが命取り。
同点のまま9回表の僕たちの攻撃。
4番のY山君がツーベースで出塁。
次は僕です。打席に入る前に
「絶対送りバントや。3塁に送ってスクイズで勝ち越し・・・。」
監督さんからのサインも送りバント。
初球。
高めの直球。
カチッとバントをしたボールは、綺麗な放物線を描きピッチャーの
グラブの中へ・・・。バント失敗。
バントしてピッチャーが取るまで本当にスローになりました。
完全にアウトなのに1塁に走る。(全力疾走がスローガンですから)
走っている途中。ベンチから
ガッチャン。
あとで知ったのですが、普段、物静かな監督さんが
バットケースを思いっきり蹴ったとのことでした。
いつもは監督さんの隣に座るのが常でしたが、
このときは、ばつが悪く正反対の所に座りました。
すると、いつも声をかけてこない部長が
「きりかえて・・・。」
同級生も、はれ物を触るような感じでした。
「何とかしてくれ・・・。」
1アウト2塁。
6番。三振。
2アウト2塁。
7番2年生のS澤君。
レガースやプロテクターを着ける。
声はでない・・・。
その時、カッキーン!!
ライト前ヒットで、Y山生還。勝ち越し!!
そして、そのまま押し切り1点差で勝ちました。
僕は試合後に、こそっとバント練習しました。
そして、帰りにS澤君にマクドナルドをたらふくおごりました。

